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傲慢の意味と傲慢になってしまう心理学的構造【傲慢にならないために】

知らない間に傲慢になっていてドキッとしたことはありませんか?

本記事では、「傲慢」の意味や特徴、なぜ傲慢な態度になってしまうのか心理学的構造と、傲慢にならないための5つの心構えについてご紹介していきます。
理由が判ればストレスから解消されます。


【傲慢について】

「傲慢(ごうまん)」とはネガティブな意味合いで使われることが多く、「態度」や「人」といった人間関係で人を表現する言葉と一緒に使われることが多い言語です。
対義語は謙虚になります。

人を「傲慢な人」だと規定できるのは、「傲慢」を知っていることになります。ということは自分でも気づかないうちに、傲慢になっている可能性が無いわけではありません。

 



傲慢の意味
広辞苑:おごり高ぶって人をあなどること。見下して礼を欠くこと。

というように、偉そうに人を見下す態度や、人をバカにするような態度、行動をとっている人を表すときに使われます。
キリスト教の「七つの大罪」の一つに傲慢があるように、傲慢は人間の罪だと昔から考えられています。


傲慢な人の特徴

・自分が一番正しいと思っている
・横柄で高飛車、自分勝手
・上から目線
・他者をバカにしている
・他者に対して感謝や謝罪ができない

四字熟語が表す特徴
(見下す+敬うが無い・礼儀が無い)
傲慢不遜(ごうまんふそん)
いい気になって、人を見下す様子。
「傲慢」は人を見下す態度。
「不遜」は他人を敬うことがないこと。

傲慢無礼(ごうまんぶれい)
思い上がって他人を見下す、礼を失する態度。
「傲慢」はいい気になって人を見下すこと。
「無礼」は礼儀を理解していないこと。
(⇨ 四字熟語辞典オンラインより引用)

【関連コラム】
⇨ セラピストの格言-3
⇨ セラピストの格言-33
⇨ セラピストの格言-57

 

目次

なぜ傲慢な態度をとるのか。傲慢になる理由と心理

傲慢な人の心理:受け容れたくないありのままの小さな私



傲慢な人の図です。
上から人を見下すのは、本当の自分はとても小さいと知っているからです。
実際は下図になります。

自己卑小感の中にいるため、他者から見下されているように勝手に思い、見下されてなるものかと、バカにするなと自分が見下す態度になります。
卑小な自分は絶対認めたくありません。バカにされるのも嫌います。そのため、自分を風船のように大きく膨らまします。これを精神科学では、誇大自己と言います。ありのままの自分を受け容れることができず、自分でも知らない間に大きくしています、無意識のうちに。
小さな自分を守っている姿、必死に防衛している姿が傲慢な態度として表出しています。


傲慢になる理由:自己愛を守る
守っているものは自己愛(自分で自分に見惚れること)です。プライドが傷つかないように自己愛が傷つかないように、人は命がけで守ります。誰だって傷つきたくありません。本当の小さな自分を認め受け容れることは、何より自己愛が傷つきます。
傷つかないために、無意識のうちに自分を過信し過大評価して、小さな私が他者に判明しないように高飛車で有無を言わせず上からものを言う結果となります。
自分が思っている自分は理想の自分で事実でないために、それが露出しないように必死に卑小な自分を膨らませて守っています。


傲慢な人の類語:自信家



自信家とは
・優位な自分、優位なところに立っている。
・「向上心と優位」からできている。
優位という言語は、自己愛の備給に使われます。
「自信家」はプラスの言語のようで、自信家も傲慢な人も構造的には変わりはありません。

【関連コラム】
⇨ セラピストの格言-47
⇨ セラピストの格言-41

傲慢にならないための5つのこと


人と人は対等です。優劣も、上下も、高低も、性別も、年齢も何一つ関係ありません。
高低はただの差異、性別も差異、年齢も差異、上下関係は社会以外に存在しません。パーソナルとして人間対人間は対等です。

すべては優劣ではなく単なる違いです。大人は年を重ねているため知識が子供より多いですが、唯それだけのこと。自分以外のことは誰も何も理解できません。そこに意味を付けると、泥沼に落ちて他者を利用し自己愛の備給のために一生を費やします。
一人一人が唯一無二の存在、違いは単なる差異だけで一人も同じ人はいない。自分以外のことは何もわからない。


他者を通して自らを語る
否、自分のことさえ理解しているとは言えません。
人は他者を通してでしか自分を知ることはできません。
精神科学では「人は自分の鏡」といいいます。自己知は他者に自分を投影して知ること以外、方法はありません。(精神分析は精神分析家が中立無個性な他者を担ってます)
嫌いな人は、嫌いな自分、否定して排除している自分を映し出しているから嫌い。好きな人は自分が承認している好きな自分を映し出しているから好き、ということ。
自分の周りのすべてのことは「自分を教えてくれる」と規定すれば、教えてくれてありがとうと感謝が生まれます。


「教えてください」という学ぶ姿勢が謙虚です。無知の私を受け容れたとき謙虚になります。
謙虚になったときは人を利用して自己愛の備給をしたり、命がけで自己愛の傷つきを守ることから解放されたとき。自由を手に入れたときです。傲慢な私はいません。

こうして一つ一つ学び摂り容れるたび、自分は知が増え大きく豊かになります。
他者は自分の鏡なので、比較も嫉妬も恐怖も憎悪もありません。心は静寂の中にいます。

傲慢な人の構造が判れば、傲慢な態度にストレスを感じている方も「ただのそんな人」で終わり、気にならなくなるのではないでしょうか。


傲慢から謙虚への5つのこと
1. この世に一人も同じ人はいない、理解できないと知る
2. 何も知らない無知な私を受け容れる
3. 他者は自分の鏡(教えてくれてありがとう)
4. 他者から学ぶ(謙虚)
5. 学びを受容する(受け容れ摂り容れて同一化する)

5つのことを意識すると、気づかないうちに傲慢になってることは無くなります。
先ず、意識を変えることから始めてみませんか? 


【関連コラム】
⇨ 怒鳴る人の心理と原因、構造|「もう怖くない」怒鳴る人の対処法
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