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ブログ  精神分析家の徒然草 

《 満開》徒然草-161

セラピールームの前の通りは紅白の花水木が交互に植えられた、直線2kmの花水木通りと言う。四月の中旬から先ず白が咲き、次いで紅が咲く。下旬になると紅白の横断幕が広がる。それを見ていると『花水木』の唄の一節が浮かんでくる「百年続きますように」の詩とメロディーが。

100年続いて欲しいものは何だろうと考えた時、今や危機に瀕している地球だと言わざるを得ない。人生100年の百年ではなく、人類に対して100年続きますようにと祈らざるを得ない状況に、今地球はある。



ローマ法王も亡くなり、平和の祈りも虚しく共に去ってしまった。今や誰が世界の平和を祈る事が出来るのか。核廃絶どころか、戦争廃絶すら出来ない人類に、何を祈ればいいのか。全く成す術を失った、今である。

平和の前に混沌がある。トランプが世界経済を搔き乱して混乱を現出し、それを面白がっているかのように、関税率の数字を上げたり下げたり操りながら、世界のとまどいと不安を混乱を捲き起こしているやんちゃ坊主のような子供地味た遊びに打ち興じているとしか見えない狂乱ぶりに、呆然とする。



世界の終焉の前には、先ず混沌があり、そのカオスが次に向かい社会の仕組みを破壊し、国を滅ぼし、ウイルスが地球を覆い、自然の災害が地球の至る所で起き、壊れていく地球に成す術ない無力な人類が露呈する。

その時人類が目にする文字は一つ「絶望」である。その時、人類は永年求め続けていた「心を一つにする」を実現するのである。

皮肉なことであるが、初めて滅亡の前に人類は一つになれるのである。その時、全人類でこの心一つが「百年続きますように」と大合唱したい、と切に願うのである。

今年も花水木が紅白揃って満開になった。

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