「後悔の念に苦しむ人へ」 格言-136
『今という時間をどうしても摑みたいと思うなら、一度胸が焦がれるほどの後悔をしてみることだ』
人間にとっての時間・空間は一つの概念にすぎない。時計が刻む一秒と人間か感得する一秒は別物である。眼前の空間もまた、三次元と眼から脳に入って構成される空間は別物である。
人間における時間は延びたり縮んだりし、空間もまた、歪んで形を変えていく。立体は時に平面になり、二次元と三次元を往来する。人は三次元にとどまり続けることなく、時空を超えて自由自在にさ迷っている。所を得ることなく、主体は時空を定めなく、彷徨して、我を失い、浮遊霊のように次元を漂っている。
その定めなき主体を後悔は一瞬にして過去の今に主体を釘付けにする。その時、過去の現在が時間軸において、今に分離されて、主体は取り返しがつかない分割に出会い「今」を手にする。