「感情を圧さえることの出来ない人へ」 格言-126
『自然には気流があり、人には情動の流れがある。どちらにも冷たいと暖かいがある。それが、ぶつかり合うと、嵐が起きる。人の心に生じた嵐は、死の欲動となる』
自我はその時、その場所での束の間の存在だが、情動はいつも心の底流に地下水がマグマのように流れ、蠢いている。止まることなく、いつも流れては噴出の時を伺っている。
自我はその噴出口の蓋を開ける役目をする。衝動や怒りによって、それがある閾値を超えた時、作動し、蓋が開けられ、情動が噴き出し、周囲を汚染したり、破壊する。
一度開いてしまうと、それが一定量放出されるまで止まらない。対立する気流が発生してしまうと、もう誰にも止められない。その放出の限界は対象を破壊し尽くすまで終わらない。それが戦争である。
人間はその情動を制御しなければならない。それが理性と知性、そして考える力と会話する能力である。