《花火》徒然草-109
今こそ人類はB.パスカルの言った「人間は考える葦である」ことを思い起こすべきである。パスカルはこの時が来るのを知っていたかのように箴言を遺したのである。1623年に生まれ39歳で没したパスカルは、真の信仰者であり、哲学、数学、科学に長じて『パンセ』を書いた。
奇しくも生誕四百年になる。それがこの執筆の四日後の事だ。私は今、パスカルの代弁者になっている。
人間から思考を奪ったら、人は唯の生物になる。誰の仕業か思惑か知らないが、人類は着実に、ジェンダーレスと叫び、男と女の性差の境界を取り払って、子孫を造らない方向に誰かの思惑により導かれ、同性婚を人間社会の枠組にし、道徳・倫理・宗教の論議を待たずして、法制化までして、社会的認知を確立しようとしている。
これこそ人類絶滅へのシナリオの第一章である。それに地球の環境破壊と異常気象、温暖化、そして人口爆発と絶滅シナリオの章は続く。
カタストロフィ(人類終焉の大団円)のカウントダウンが始まった。生成AIはその始まりの警鐘と受け取らなければならない。
一体現代の今、光明はあるのだろうか。救いはあるのだろうか。もう宗教には頼れない。平和の先導者である筈の信仰者の神への崇高な祈りは、まだ一度もこの地上に具現化されてない。ある軍人が言った。「歴史上 戦争が終結したことはない。唯休戦しただけである。」
この地球から戦火が消えたことがない事は、宇宙飛行士がそれを証言している。いつでも地球上の何処かで、戦火は花火のように光り、それが平和の灯に変わったことがない。
精神分析家 蘇廻成輪