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「甘えられない人へ」 格言-109

『甘えと依存は、信頼から生まれた双子の兄妹である


人に甘える自我は、退行している子供になった自分を受け入れてくれる人を選択し、その人に身を委ねる。その姿を依存という。

何を依存しているかではなく、無防備で弱き自分を受け止めてくれる許容性と、危険のない安心と安全を備えた人を選び、我が身を託す。対象の人に対して、安心、安全、身を委ね託することの出来る信頼性こそ、甘えと依存を生み出す。

人は時折り、ノスタルジーやメランコリーに襲われて、幼少時代に退行する。その時のシェルターとして、人は人に甘えるという行為をとる。それは、時の流れの逆行であり、過去への逃避である。

時間軸を前にしか進めない旅をしている人間にとって、その流れに逆らうことは、人生と運命への反逆行為による主体の奪還を意味する。それは又、人間の自由であり、その尊厳の顛末なのである。

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