「迷う人へ」 格言-55
『迷いとためらいは、いつしか迷妄の迷宮の門前に導き、無知と無力と逃避がその扉を叩き、絶望の宮殿に招く。そして、その迷宮から出ることはない』
生きていくことは、常にあれかこれかの選択の連続である。
社会の現象は、その中で生きる人間に呆然と生きることを許さないし、待ってくれない。
時間を止めて、のんびり進歩と進化を止めて過ごすことを認めない。ひたすら文明は進化を求めて、進歩の強迫観念に把われて、狂気の如く邁進している。そこで逡巡すれば、迷いが生まれ、判断を誤り、自らの無知と無力を嘆き、そして逃げ出す。
その時眼前にあるのが絶望である。