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「女神」新ラカン講座を受講して

先月の新ラカン講座のタイトルは「女神」だった。これは、ラカン理論に出てくるファルスが求める対象aのこと。

女性はファルスの対象aになることを望む。でも多くの女性は、そこに“私だけ”という専有を願う。けれどファルスを持つ男性は、すべての女性を包み込む。そこに“あなただけ”という、限定的機能はない。その差異が女性たちの嘆きを生む。

でも、それさえも無意味に思えるほど、ファルスに全幅の信頼と自らを委ねられた時、沈黙が訪れる。ファルスの前でただ沈黙している姿は、きっと息を呑むほど美しいはずだ。静かにファルスの存在を味わう姿は、女神としてファルスの瞳に映る。

何も言わず、ファルスとの時間を堪能する。そのひと時こそ、“私だけ”の時間だ。その時間は、誰も何も介入できない。○○して欲しい、○○してくれない、口を開くと不平不満、愚痴ばかりでは、何も映し出さない。先生が作った「COR」ルール15は、女神への道しるべだった。

関係は相互性で、すべてを包み込むファルスの前で沈黙できた時、その間に出現するものを「愛」と呼ぶのだと思った。ファルスの機能を含めて受容しなければ、沈黙は訪れない。独占欲に囚われていたら、愛を知ることはできない。愛を生み出せる存在になることで、しあわせの第一歩が始まる。

すべての女性は女神、その愛言葉は「共に」だった。それに気づいた瞬間、人の優しさが沁み込んできた。(受講生 M)

 

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