セラピストの格言-33
『人は自己愛を命懸けで守る』
自己愛とは、私が私であり得る根拠である。
これを否定される時、人は自己愛の根拠を必死で、反論し、肯定し弁護して、正当化して守る。
それは、生命をかけてまでも守らなければならない人間の尊厳の証明だから。
それをテーマにしたのが『塩狩峠』(三浦綾子著)に書かれてあるが、それは決して自己犠牲ではなく、生命より尊いものの所在を明らかにした事なのである。
人は自己愛なくして、生きている意味はないとする、超生命的存在なのである。
その所存を人は無意識の裡に知っている。そして、それを行動化して人の行為に、感動するのである。
その源は、本当の自己愛の証である。