「覚醒したい人へ」 格言-168

『現実界からの意識の撤収を眠りといい、真理の世界への意識の投企を覚醒という』
人は世界に対してどう対峙しているのか。五知覚を通して世界を把え、それを統合して世界を認識している。
常に五知覚を使っている訳ではなく、その時、その場で必要な情報を手に入れるだけで事は済むために、視るだけ、聴くだけ、触れるだけ等々と一知覚のみで世界を判断、認知してしまう。
それ故、誤認や錯覚が生じる。いつも世界を正しく把え、認識している訳ではない人間は、知覚に疲労を生じる。その為に、休息がどうしても必要となり、それが睡眠である。
そして人間の真の知覚と認識は、真理を把える意識である。その意識は、世界を把える五知覚の向こう側にあり、現実に把われない、第六番目の知覚が必要である。それを覚醒という。