「地球の行く末を按じる人へ」 格言-156
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『独裁者の微笑も、残虐行為を平然と行う眉一つ動かさない冷徹な指揮官の表情も、どちらも一欠片の思いやりも無い事は同じである』
トランプ大統領の就任式の演説で「初日だけは独裁者になる」と宣言し、四十余りの大統領府にサインして、それを実行してみせた。彼にとって独裁者になることは、国民を幸福と豊かにするといった誤った確信のもとで、初日だけ独裁者になると言った。
歴史は常にこの誤った確信に従い、己が治政の正当性と正義を多くの独裁者が演じて来た。その結果はすべて悲劇とホロコーストであった。それは、国民一人一人の心に寄り添い、同一化する思いやりの欠如から生じた。
冷徹とは、自らの自我を投影することなく、同一視することもなく、自我の内にとどまり続ける超個人主義者しか持ちえない狂気である。