「何もしたい事がない人へ」 格言-154
『人は目標や理想に向かって生きていくのではなく、欲望に突き動かされて生きていく。その欲望とは意味である』
人は恰も自我理想に向かって努力し、企画し、プランに従って頂上を目指して生きているかのように見えるが、実はそれは虚像であって一つの蜃気楼のような幻に向かって突き進んでいるだけなので。そこに到達した瞬間、それは消え、夢だったのかと思うほど、跡形もなくその自我理想像は消え去り、虚無だけがそこに在る。
達成感は束の間で、直ぐに次の目標に向かって自我は突き進む。結局人間を動かしているのは、飽く無き何かであって、それは人間とは別個の一つの欲望という他者の仕業なのである。