「真の豊かさを求めている人へ」 格言-149
『豊かさと虚しさは、互いを反面教師とした同志である』
豊かさは飽くなき欲望によって満足を知ることがない。文明は、豊かさに、更に快適さを追求した余りに、後戻り出来ない破壊の領域に足を突っ込んで抜け出られなくなっている。エネルギーの浪費と戦争は、豊かさと快適さを求め続けた結果の状況である。
豊かさが人に何をもたらしたのか、少しでも振り返る余裕が人類にあったのなら、ほど良い生活と文明を継続し、平和に暮らしていられたことか。
余りに欲望の命ずるままにもっともっとを強迫的に行為化した誤りが、現在をつくり出した。
人類はもっともっと、即ちアンコールの意味を取り違えた誤りが、滅びへと導いた。豊かさを追求してもそれは虚しいだけ。心は何も満たされないことを知っていたなら、虚無を反面教師にしたなら、豊かさは人類に至福をもたらしたであろう。