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「家族を求める人へ」 格言-120

『未だ、人類は家族を体験していない。それは愛と憎しみを統合し、或いは克服した人が居ないからである。その人は、一瞥して直ぐに判る。それは優しいまなざしと笑顔を持っているからである


家族は本来、種の保存と近親相姦の回避の必要性から作られたもので、一夫一婦制は近代になって閉鎖的空間に閉じこめる「家」概念が生まれた。

一家は一族となり、一国家となった。その結果利害が生まれ、争いが生じ、私利私欲は戦争にまで発展した。

家族は本来人間の心を形成するための育成と教育の場でなければならない。その本来の趣旨を忘れ、ただ養育の場と化したために、教えるが失われた。

何を教えるか。それは人と人との相互性の理解と助け合いの慈しみを体験し、思いやる心を学ぶ場である。

利害を超えた、人間の妥算なき心を学ぶ場としての家族を、未だに人類は体験していない。何故なら未だに戦争が絶えないからである。

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