「絶望の淵に居る人へ」 格言-89
『闇の中に書いた読めない文字、それは絶望』
心は希望を失うと、光を失い闇を迎え入れてしまう。そこに文字が書き込まれる。それは「絶望」である。「希」の代わりに「絶」が、即ち、光が絶えたことを表す。
しかし、その文字は読めない。一筋の光が射し込まれない限り、自らが絶望の中に居ることに気付かない。その気付けない自分はある意味幸せである。一度その闇を出た者しか、そこが絶望の世界だったことに気付かない。
人間が最も不幸な瞬間は絶望の中に居ることではなく、希望が潰えた時である。