「時間を有効に使えない人へ」 格言-50
『若い時は、時間を湯水の如き浪費し、
老いては、柄杓で一日分を掬い上げて使い切る』
若い時期、即ち青春時代は時間は無限に存在しているかの様に思い込み、時の経過に無頓着で遣り過ごす。それは、唯死が他人事として遠ざけられている幻の人生から来る、根拠なき安穏さである。
それに気付くのが、老年期である。
それは、死は他人事ではなく、自分のことになるからである。
死が私の事実として受け容れられた時、生きている瞬間、瞬間が奇跡になる。
その時、時間を掬い上げて生きる様になる。
それは生命の時の水である。