セラピストの格言-22
『ウイルスは人の体を虫食む。が、人の悪意に満ちた噂話と誹謗中傷は、白蟻のように人の心を侵食し、崩壊させる最も邪悪な言葉のウイルスだ。何故なら、それに対するワクチンが存在しないからである』
自然界に存在するウイルスは、目に見えず、地上に空中を漂い、人を介して地球上に広がる。
正に知らぬ間に感染して、体中を虫食まれてしまう。言葉も、目に見えないイメージとなって、人の脳の中に侵入し、いつしか、それが現実となる妄想へと広がり、心を壊していく。
それへのワクチンは、唯一、聞かない、見ない、言わないことだが、知覚と脳がある限り人は、考え、イメージしてしまう。それ故、脳止しない限り、対抗する術は無い。
言葉を唯そのまま受け容れるのみである。
それには無我になるしかない。
これこそ唯一のワクチンである。
しかし、人は考えを止め欲望を捨てることが出来ない。
人の性を知った聖者はそこで瞑想、座禅を考案したのである。