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精神分析者の徒然草  ブログ 

徒然草-45《命名》

遂にクライエントからコロナ感染者が入院隔離された。
幸い、私とは電話セラピーの遠隔者であるため、全くここ何年も接触はないので、その心配は全くない。所謂濃厚接触には当たらないために、他のクライエントに及ぶことはない。

三次元的には接触はないが、心的言語における四次元の交流は分析を通して極めて濃厚な関係である。
しかし、コロナウイルスは三次元の存在のために、時空を超えて、精神の世界にまで、飛んでくることは出来ない。私とクライエントの精神世界に介入してくる心配はない訳で、電話で入院中もtherapyしている。

それで判ったことは、入院とは隔離と治療で、全く外部との接触を遮断し、部屋に閉じこめて、外に出さない監禁のことだった。まるで、重罪犯の刑務所みたいだと思った。
それをクライエントに言ったら、「全くその通りです。窓を開けることさえできないのです」と言う。息が詰まり、窒息し、息苦しくてパニックを起こしそうだと訴える。意味は違えど、その形式は全く同じであることに、ある種の驚きを禁じ得なかった。



それは、殺人者は必ず凶器を使う。感染者はウイルスがその凶器になる。人類最終戦争は、核ではなく、生物兵器のウイルスと言われるのは、当然である。目に見えない凶器を人が運ぶ。
今は人が爆弾を体に巻き付けて、自爆テロの人間爆弾で人を殺しているが、ウイルスなら、目に見えず何人でも移して感染させ、死に追いやられる。金属探知機にも引っかからず、外国に持ち込み、バラ撒けるのである。

ウイルスは地球上に最後まで存在し続けると言われている。しかし、そのウイルスも生物・人間が居なければ、生き延びられない為に、種の絶滅の手前、7~8割の感染で死滅する。
終息は、人類の7割以上が死亡した時、訪れる。何故こんな目に見えないウイルスを生物、特に人間は許容したのであろう。



それはこのウイルス名にある、「新型コロナウイルス」という命名に。ウイルスの命の名は、「新型」と人は名付けた。それは、人は「新しい形」を体内化しなさいという、コロナのメッセージなのである。
新しい形とは、新しい自己、新しい心、今より成長した心を持った、進化した人間になりなさい、さもないと、ウイルスは体内に残ります、と言っている。

それに打ち克つには、今の自分を殺して、新しい自己を作ること。
これをラカンは主体の抹殺の運動、シニフィアンと言っている。今その自己の意味生成運動が求められていると、コロナは告げに来た。

 

精神分析家 蘇廻成輪


 

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